ゲーセンで出会った不思議な子の話

名作まとめ


書いてくれた人ありがとう。
なんだか嬉しくなりました。

なんだか凄いことになってきましたね…
ゆっくりで申し訳ないけど、続きを書いていきます。

 


168:名も無き被検体774号+:2012/01/17(火) 18:02:55.00 ID:hjwKO1p70


>>166
おかえり!ゆっくりでいいよ!


167:名も無き被検体774号+:2012/01/17(火) 18:02:46.22 ID:LBKvJOLEi



キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!!


173:名も無き被検体774号+:2012/01/17(火) 18:05:44.14 ID:sBTcTbu30



さぁ…泣かせておくれ……


174:名も無き被検体774号+:2012/01/17(火) 18:05:54.51 ID:UWVNjAAO0



>>1
おかえり!!
wktk


175:名も無き被検体774号+:2012/01/17(火) 18:06:17.69 ID:+3epNjof0



いつでも来い!!!(;;)


176:名も無き被検体774号+:2012/01/17(火) 18:06:32.61 ID:XYKGWEChi



生きようと思うスレだなー


177:名も無き被検体774号+:2012/01/17(火) 18:07:11.73 ID:PiyobGiM0



ゆっくりではよ!はよっ!


180:名も無き被検体774号+:2012/01/17(火) 18:09:45.69 ID:Yec/Xh0E0



おまいら鎮まれwww


183:1 ◆WiJOfOqXmc:2012/01/17(火) 18:17:35.11 ID:WJObiXhX0


家に着くと、昨日とは変わって母さん一人が
夕飯の支度をしていた。

俺「ただいま」
彼女「お邪魔します」
母「はいおかえりー」

歌いすぎた俺たちは些か声が枯れ気味だった。

妹は、俺たちが帰ってくるなり部屋からとびだしてきた。

 

187:1 ◆WiJOfOqXmc:2012/01/17(火) 18:24:19.73 ID:WJObiXhX0


妹「お二方帰ってまいりましたか!アツアツなことで!」
彼女「ただいま帰りました!留守のあいだ異常はなかったか?」
妹「異常なしですww」

この二人、もうすっかり気が合うようだった。

すると妹は「見せたいもんがあるんです」と彼女だけを部屋に連れてった。
俺はなんのことか察しがついた。
妹は服飾の専門でよく自作で衣装を作ってたから、それを見せたいんだろう。
俺に見せたって仕方ないし、同年代の女の子に見てほしいんだろう。

 


193:1 ◆WiJOfOqXmc:2012/01/17(火) 18:31:15.58 ID:WJObiXhX0


夕飯の時、彼女は興奮していた。
彼女「妹さんすごいですね!可愛い衣装たくさん作ってて…
わたしは服飾は専攻してないけどとても感激でした!」
妹は終始ドヤ顔だった。

妹と彼女は本当に気が合うようで、それだけで彼女を実家に連れてきて良かったなあって思えた。
母さんは母さんで、
「うちの子になっちゃいなよ、娘増えたほうが嬉しいわぁ、富澤とチェンジで」
とか言い出すし、まあ男俺一人だから大変だったけど、それはそれで楽しかった。

 


197:1 ◆WiJOfOqXmc:2012/01/17(火) 18:40:56.79 ID:WJObiXhX0


晩御飯も一段落して部屋に戻ると、彼女は俺に聞いてきた。

彼女「今日は富澤の育った場所見れて楽しかったなぁ」
俺「いいとこだったでしょー」

彼女「ねえねえ、わたしが育った場所も見てみたい?」

それは意外な一言だった。今まで決して過去を語ろうとしなかった彼女だから、
俺はゲーセンで会う以前のことはあまり聞こうともしていなかった。

俺「正直、すごく見に行きたい。」
彼女「じゃ、さ。明日は朝早く向こう戻って、色々巡ってみよう。
行ったり来たりの渡り鳥だね~!」
彼女は手を広げて羽ばたくような仕草をしてみせる。

そういうことになった。
さすがに強行日程すぎないか?と思いつつ俺は彼女に早く寝て休むように促した。

 

205:1 ◆WiJOfOqXmc:2012/01/17(火) 18:52:07.78 ID:WJObiXhX0


俺たちは無駄に早起きした。
日曜だったので母さんも妹もまだ起きてはいなかった。

すると彼女は、「アイアンシェフの出番だー!」などと言い出し、
俺は「きたれ、アイアンシェフ!」というコントを朝からやらされた。

彼女はふざけながらも朝ごはんを作る、といって張り切り、
二人で一緒に朝ごはんを作った。
ベーコンを焼いてスクランブルエッグを作って、
野菜を切るくらいのことだったが、俺は楽しくて仕方なかった。

 

208:1 ◆WiJOfOqXmc:2012/01/17(火) 18:58:23.93 ID:WJObiXhX0


一緒に住んでいたり、夫婦の人は、ずっとこういう日が続くのか
いいなぁ、と俺は思っていた。

二人でバカ笑いしながら騒がしくご飯を作っていたから、
妹も母さんも起きてきた。
今日は俺たち二人で作る、と言い張って
妹はテレビの前、母さんは洗濯を始めた。

ああ、普通の生活だなってしみじみ思った。

 

211:1 ◆WiJOfOqXmc:2012/01/17(火) 19:12:37.51 ID:WJObiXhX0


朝ごはんを食べながら俺は不肖にも
「これは彼女の手料理…」と思いながら食べていた。

朝ごはんを食べたらすぐ家を出る旨を母さんと妹に伝えると
「さみしいねー」「もっといればいいじゃないー」と言われた。
そうしたいのは山々だよ、と俺は悔しかった。
もっと時間があればもっとゆっくりしていた。

この時ばかりは彼女と俺もただただ顔を見合わせるしかなかった。

 

215:1 ◆WiJOfOqXmc:2012/01/17(火) 19:19:26.60 ID:WJObiXhX0


荷物をまとめて、家を出る。

妹が車を出してくれた。
車に乗って、坂をくだる。妹が、「また来てくださいねー」と言うと
彼女がぼそっと「また来れるかな…」
と言ったのが心を突いた。
何もかも、次があるのか分からない。

彼女自身も、その不安と悔しさと戦っていたのかもしれない。

 

216:名も無き被検体774号+:2012/01/17(火) 19:27:21.15 ID:QFz9wBNO0


>>215
彼女の一言に
胸がむ…


218:名も無き被検体774号+:2012/01/17(火) 19:29:48.14 ID:S1nbuM2Ki



ご都合主義でいいからハッピーエンドで終わって欲しい


220:名も無き被検体774号+:2012/01/17(火) 19:31:34.93 ID:Yec/Xh0E0



重いなあ…ズンッとくる


221:1 ◆WiJOfOqXmc:2012/01/17(火) 19:32:21.84 ID:WJObiXhX0


また、特急列車に乗る。2時間ほどの旅。
そこから在来線で1時間ほど。
それほど長い旅ではないのだが、特急を降りた辺りで彼女の様子がおかしかったことには気付いた。
口数が減っていたのだ。
彼女は、自分から弱音を言うことは無い人だから、俺は嫌な予感がしていた。

在来線になると人が多くて座れなくなる。
俺は、途中駅で彼女を下ろした。彼女は「なんで?」という顔をしていたが、
とりあえずベンチに座らせた。

俺「ねえ、大丈夫?様子が変だよ。無理してない?」

 


224:1 ◆WiJOfOqXmc:2012/01/17(火) 19:37:56.84 ID:WJObiXhX0


彼女「どうして?平気だよ?」
俺「いい?一番大切なのは何よりも体なんだよ?少しでも何かあったら言って」

彼女は悔しそうに言った。
彼女「あのね…少しだけ吐き気がするの…でも本当に少し。
でも言ったら絶対心配かけちゃうと思って…」

俺はやられた、と思った。大袈裟かもしれないが一気に血の気の引いた俺は、
「歩ける?」と聞きつつも彼女を揺らさないように強引におんぶして、改札をぬけた。

彼女は必死で「大丈夫だよ!電車に乗ろ!」と言っていたが、
俺は電車は座れないし人も多いからもうダメだ、と思っていた

 


225:1 ◆WiJOfOqXmc:2012/01/17(火) 19:43:01.93 ID:WJObiXhX0


彼女を傷つけたらだめ、少しでも無理させたらダメ、そう決めていた俺は必死だった。
もし何かあったら全てオレのせいだ、そう思っていた。

駅を降りて、必死でタクシーを止める。
さすがの彼女も諦めて、
「ごめんね…ごめんね…」と繰り返していた。

俺は必死だった。
俺「急いで、〇〇方面に向かってください!」彼女の自宅だった。

 


227:名も無き被検体774号+:2012/01/17(火) 19:48:12.96 ID:x28GwwOWO


>>225
GJ過ぎる


226:名も無き被検体774号+:2012/01/17(火) 19:46:20.63 ID:+3epNjof0



やっぱ>>1はイケメソだよな。


228:1 ◆WiJOfOqXmc:2012/01/17(火) 19:48:38.09 ID:WJObiXhX0


この時、タクシーの運転手がすごく良い人だったのが印象的だった。
彼女のことを車酔いか酒酔いをした人だと思っていたのか、
水飲む?といってペットボトルくれたり、
近道しますよ、といって渋滞の抜け道をしてくれたり。

初老の白髪のじいちゃんだったのだが、動転して入ってきた俺をなだめ、
落ち着かせてくれた。終始Jリーグの話をしていて、お若い方だった。

彼女はタクシーの中で涙目だった。俺はずっと肩を抱いていた。
窓を開けて車で走っているウチに、彼女の口数も増えてきて俺は安心していた。

 


229:名も無き被検体774号+:2012/01/17(火) 19:49:43.13 ID:+3epNjof0



wktk


232:1 ◆WiJOfOqXmc:2012/01/17(火) 19:58:35.96 ID:WJObiXhX0


彼女の家につく頃には、彼女にはだいぶ笑顔がもどってきていた。
俺は胸をなでおろした。

彼女はフラフラ歩き出した。
俺「こら、そんなに焦って歩いちゃダメだよ」
彼女「ここが、我が家です!でもどうせ呼ぶつもりだったから」
と笑って玄関先に立ってみせた。

俺は彼女の父さんと母さんに事情を話した。逐一電話報告もしていたが、
叱られることも重々覚悟の上だっ

コメント

タイトルとURLをコピーしました