ゲーセンで出会った不思議な子の話

名作まとめ

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もね。」

彼女「ウチは厳しいから…お兄は美大に行きたかったんだけど、親に

旧帝大以上の大学じゃないとダメだ、って言われて…」

彼女「東大に行ったの」

俺「え、すごいじゃないですか!」


133:名も無き被検体774号+:2012/01/15(日) 16:16:22.08 ID:RtZ4bQJy0



その子のスペックをもう少しでよいので希望です!

身長とか、服装とか…スカート?



135:1 ◆WiJOfOqXmc:2012/01/15(日) 16:21:47.40 ID:WuLtuWlB0


>>133 キャスケット帽被ってました。服装は…ちょっとタイトなジャケットに

ホットパンツでタイツ…だったような…ちょっと変わった服装だったけど

女の子らしかったと思います



134:1 ◆WiJOfOqXmc:2012/01/15(日) 16:18:19.04 ID:WuLtuWlB0


彼女「お兄は長男だったから…父さんたちも必死だったんだろうな…」

俺はなんだかこの話をこのまま聞いていていいのか、いたたまれなくなった。

彼女「お兄は大学に行ったら好きなように創作活動できると思ってたんだろうね…」

彼女「大学に入ったら、今度は親に官僚か弁護士になるように勉強しろとこっぴどく言われて…」

俺「弁護士…司法試験ですか…」奇しくも俺も法学部だったので反応した。



141:1 ◆WiJOfOqXmc:2012/01/15(日) 16:28:28.06 ID:WuLtuWlB0


彼女「お兄ね…司法試験全然ダメだった。」

彼女「時々、絵が描きたいって本音を漏らすこともあった。私だけが女で下の子だから、

好きなように美大に行かせてもらえたんだよ。」

俺は何も言えずにいた。というか、普段まったく自分のことを話さない彼女が、

こんなに話してくれているのに、半ば驚いた。

彼女「司法試験に落ち続けるうちに…お兄はまいっちゃったんだよね。

心を病んじゃって、今入院してるんだ…もう絵を描くどころじゃない。」

なんて言ったらいいか分からなかった。いや、なんて言えば良かったの?w

彼女はそんな重大なことをあっさり笑って言うもんだから、俺は動揺した。



142:名も無き被検体774号+:2012/01/15(日) 16:29:43.70 ID:+t3I5efm0



これは何も言えないな



144:名も無き被検体774号+:2012/01/15(日) 16:31:02.35 ID:vEZCC0gL0



コミュ障には難易度たかすぎwww



145:名も無き被検体774号+:2012/01/15(日) 16:32:27.18 ID:hiNsX/wJ0



何もいえない



153:1 ◆WiJOfOqXmc:2012/01/15(日) 16:44:34.59 ID:WuLtuWlB0


彼女「だから、わたしは…ゲーム会社に入ってゲームを作りたかったんだ。

私は好きなことをやって、自由にさせてもらった。だから絶対、夢を叶えようって…

でも、ダメだったよ。思い出にすがってるようじゃ、ダメなんだね。」

俺「ダメだったんですか…」

俺「でも、まだまだチャンスはありますよ…!」

彼女は、そうだねとは言わなかった。

だた、笑うだけだった。

その笑いが、何を意味するのか、まだ俺には分からなかった。



155:1 ◆WiJOfOqXmc:2012/01/15(日) 16:50:58.67 ID:WuLtuWlB0


その日、会うのは何回目か分からなかったけど、初めて連絡先を交換した。

色々合点がいった。

なんでゲーセンにいたかも。

最初の印象より、ずっとしっかりした子だった。

もちろん意味不明なところもたくさんあったけど、それが可愛かった。

美大浪人したらしく、俺より2つ3つ上だったんだけど、背は小さかった。

でもその背中がすごく大きく感じた。

俺は嬉しくなった。彼女が話してくれた。

これからはもっと彼女の力になれるかもしれない。

彼女のために、なんでもするくらいの心持ちだった。

彼女の抱えてたものは大きくてビックリしたけど、

何より話してくれたことが嬉しかった。



156:1 ◆WiJOfOqXmc:2012/01/15(日) 16:54:49.41 ID:WuLtuWlB0


すっかり浮かれていた。

次はいつ会えるだろう?

それから俺はまたしばらくゲーセンに通い続けた。ひたすら。

でもしばらく通っても、彼女はまったくゲーセンに現れなくなった。

メールは割と返ってきていた。

なんだろう?気になった。

土日も来ない。まだ仕事も始まっていないはずだった。

どうしてゲーセン来ないの?とメールで聞いても

「近いうちに行こうかな~」という趣旨のメールが返ってくるだけだった。



157:1 ◆WiJOfOqXmc:2012/01/15(日) 16:57:21.12 ID:WuLtuWlB0


それからまたしばらく経って、俺は若干凹んでいた。勝手に。

彼女はもしかしたら彼氏もいたかもしれないし、俺は多分忘れられた…と。

ゲーセンではいつも楽しくて、メシを食べることも多かったから、

向こうも俺のことを必要としていると思っていた。

突然、不思議なメールが来た。

「そろそろ、大きな勝負が待っています。勝ってみせるよ。」



158:名も無き被検体774号+:2012/01/15(日) 16:58:34.28 ID:vEZCC0gL0



なにかを頑張ってたんだな



159: 忍法帖【Lv=22,xxxPT】:2012/01/15(日) 16:58:46.17 ID:nhA7ui6A0



彼女が病気か、



160:1 ◆WiJOfOqXmc:2012/01/15(日) 16:58:59.19 ID:WuLtuWlB0


勝負?なんのことだろう?

就職試験?それともイラストレーターデビュー?

俺は楽観的に考えていた。


「勝負?なにそれ?気になる」的なメールを返した。

するととんでもない内容のメールが返ってきた。



162:1 ◆WiJOfOqXmc:2012/01/15(日) 17:01:08.33 ID:WuLtuWlB0


「今、入院しています。○○病院のどこどこ。良かったら会いにきてね、

わたしのファンさん」

みたいなメールが来ていた。

卒倒しそうになった。

驚きと同時に怒りも湧いた。

すべてを話してくれたと思ったのに…どうして黙っていたんだろう。



164:名も無き被検体774号+:2012/01/15(日) 17:01:47.99 ID:qP+0jAr80



あ、あぁ…



165:名も無き被検体774号+:2012/01/15(日) 17:02:17.99 ID:+t3I5efm0



嘘だろ…



166:1 ◆WiJOfOqXmc:2012/01/15(日) 17:04:01.26 ID:WuLtuWlB0


俺は大学をさぼってすぐに会いに行った。必死だった。

俺「どうしたの?すごく心配してたんですよ!!」

「若年性の卵巣がん。」

彼女はニコッと笑って俺が着くやいなやそう言い放った。

俺はことの重大さにすぐ気付いた。

俺はばあちゃんを卵巣がんで亡くしてる。

進行性のとても早い癌として知られていて、ばあちゃんもものの半年で…

だったのを思い出した。



167:名も無き被検体774号+:2012/01/15(日) 17:04:57.32 ID:+t3I5efm0



おいおいおいおい


おい



169:名も無き被検体774号+:2012/01/15(日) 17:06:22.20 ID:wHEUWZP90



まじかよ



170:1 ◆WiJOfOqXmc:2012/01/15(日) 17:08:01.67 ID:WuLtuWlB0


彼女は変わり果てた姿でそこにいた。ニット帽をかぶって、やせ細っていて…

彼女「本当はねえ。手術終わるまでは黙ってようって思ってたんだ」

彼女「でもやっぱり直前になって怖くなっちゃった。」

彼女は笑った。


笑顔だけは変わらずそこにあったので、なんだか俺のほうが安心して、悲しくなって、

涙目になってしまった。

しっかりしなくてはいけない。



173:名も無き被検体774号+:2012/01/15(日) 17:09:20.72 ID:+t3I5efm0



最悪の結果でないことを切に願う


マジで泣きそう



174: 忍法帖【Lv=22,xxxPT】:2012/01/15(日) 17:09:47.75 ID:nhA7ui6A0



とりあえずみんなで祈ろう



176:名も無き被検体774号+:2012/01/15(日) 17:11:28.62 ID:hiNsX/wJ0



>>1さんお願い

ネタだと言ってくれ・・・



179:1 ◆WiJOfOqXmc:2012/01/15(日) 17:15:00.81 ID:WuLtuWlB0


強く、一人で頑張っていたんだろうな…

きっと俺と初めて会った時から、このことで悩んでいた…

そう思うと本当に泣きそうになった。

俺「大丈夫です。教えくれてありがとう。

これからは、俺も一緒にいますから。」

これが俺の精一杯だった。

そうすると彼女は安心したのか、途端に涙目になった。

彼女「こわいんだよ…手術…絵を描けなくなるのも…ゲーセンに行けなくなるのも…

何もかも怖いんだよ…」

彼女は何かがぷつんと切れたかのように、大泣きしだした。

俺も涙をこらえて、ひたすら

「大丈夫、大丈夫…」としか言えなかった。

正直この時俺もダメだと思った。絶望してた。でも俺が

弱音吐いちゃ絶対だめなんだと思って、ふんばったよ。



188:1 ◆WiJOfOqXmc:2012/01/15(日) 17:20:09.67 ID:WuLtuWlB0


ひととおり励まして、なんとか良い空気に戻った。

彼女が、ブリジット描いてー!(ギルティギアという格ゲーのキャラ)

などと言ってくるので、俺が描いたりして遊んでいた。

すると、不思議と和やかになっていった。

そのうち、彼女のお母さんが機を見て病室に入ってきた。

俺「こんにちは」

母「あ、これはこれは…」

おふくろさんは人当たりの良い方だった。



190:名も無き被検体774号+:2012/01/15(日) 17:22:33.11 ID:oRUw3uTe0


>>188

母は、厳しくないのか

それとも、病気だから?

くそ。。。今北ばっかだが、次レス気になるww


191:1 ◆WiJOfOqXmc:2012/01/15(日) 17:24:01.35 ID:WuLtuWlB0


俺は昔から大人(

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