こんにちは、あかい@編入です。
大学を中退してしまったけど、就職の前に大卒資格は取得したい…こんな風に考える方は多いのではないでしょうか。
大学中退者が大卒資格を得る方法として、2年次ないし3年次から大学に転入する制度、「大学編入」が近年知名度を上げていますね。
本記事では、大学を中退した人が編入試験を受験する方法を解説します。
大学編入とは
大学編入とは、専門学校や大学の学生(既卒、中退者を含む)が、2年次ないし3年次から他大学に転入できる制度。
私立、国立問わず、全国各地の大学が編入学制度で学生を募集しています。
具体例としてはこんな感じ。
<国立大学>
・京都大学
・大阪大学
・北海道大学
・神戸大学
<私立大学>
・上智大学
・明治大学
・法政大学
・日本大学
ここに挙げた大学はほんの一部にすぎません。
どんな大学が編入試験を実施しているかもっと知りたい!という方はこちらの記事をご覧ください!
大学中退者は「編入」できる?
大学編入制度は、大学に2年生ないし3年生として入学できる制度であることがわかりましたね。
では、大学中退者は大学編入できるのでしょうか?
ここからは、大学に編入するために必要な条件を解説していきます。
編入するための条件
☆大学編入をするためには、最低でも1年間大学に在学する必要があります(2年次編入の場合)。
☆さらに、編入先大学が定める単位数を前の大学で取得している必要があります。
大学編入制度には、2年次編入と3年次編入があり、それぞれ2年次、3年次から編入先の大学に通うことになります。
2年次編入を例にとると、編入後の大学で2年生になるということは、当たり前ですが編入前の大学で1年生として過ごす必要がありますよね。
参考までに、北海道大学2年次編入試験の募集要項にはこのように書いてあります(一部省略)。
「他の大学において1年以上在学」することが条件として挙げられていますね。
さらに、前の大学で「32単位以上取得する」という条件も。
編入に必要な単位数は大学によって異なるので要確認です。
☆参考までに北海道大学3年次編入試験の募集要項も載せておきます!
一年未満で退学した人は?
通信制大学 or 専門学校→大学編入というルートもあります。
一年未満で退学退学してしまった…という方は、専門学校や短大、通信制大学に一度通い、受験資格を取ってから大学編入を狙うという道も。
編入に力を入れている専門学校や短大もあるので、一度検討してみるのをお勧めします。
大学編入試験の試験科目
大学編入試験は、英語と専門科目のたった2科目から受験することができます。
大学を中退してから時間が経ってしまい、今から一般受験の勉強をするのは大変…という方も、2科目なら対応しやすいですよね。
ここからは、編入試験の試験科目である英語と専門科目についてそれぞれ解説していきます!
合格の鍵は【英語】
編入試験の英語は、
・外部試験(TOEIC、TOEFL等)のスコア
・独自試験(英文和訳等)
の2種類に分けられます。
どちらか一方だけの大学、両方を課す大学どちらもあります。
神戸大学や京都大学など、英語は外部試験だけでOKな大学であれば、かなり勉強の負担を抑えられます。
外部試験のスコアは一度取得すればそのスコアを複数大学で使い回せるので、早期にTOEICやTOEFLでハイスコアを取得できれば合格確率はぐっと高まると言われていますね。
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専門科目も対策必須
経済学ならミクロ・マクロ経済学、法学部なら民法、憲法に関する小論文などが出題されます。
勉強方法があまり確立されていない専門科目は勉強が難しいところ。
独学で対応する場合は、解答が一つ限られる場合が多い計算問題が出題される経済学部や経営学部が対策しやすい学部であるとされています。
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大学編入のメリット
大学中退後の進路として、四年制大学や専門学校の再受験や就職が挙げられますね。
ここからは、中退後に大学編入を選択するメリットを解説していきます。
大卒資格を取得できる
編入先の大学を卒業できれば、もちろん大卒資格を取得できます。
2年間以上大学に在学した経験がある方なら、もう2年大学で勉強するだけで大卒になれるのは魅力的ですよね。
高卒と大卒では生涯年収が3000〜6000万円違うと言われているので、大卒資格を取得する意義は大いにあると言えます。
「高卒と大卒の年収差は、年齢が上がるにつれ開いていく」。生涯賃金や、大卒平均と早大・慶応大・東大の年収も比べてみると……。#学歴 #マネー研究所 #nikkeistyle #新着
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最短2年で卒業できる
四年制大学に再入学するのと比べると、3年次編入は2年間早く卒業できます。
4年間も学費を払っていられない!という方は編入制度を利用するといいでしょう。
学費の観点から言えば、国立大学に編入すればさらに抑えることができますね!
上位国立大学にも編入可能
上位国立大学も編入試験を実施しているので、「一般受験で志望の大学に合格できずに中退してしまった…」という方は、一般受験のリベンジが可能です。
旧帝国大学にも編入試験を実施している大学はあるので、大学中退から旧帝卒になって就活で一発逆転なんてことも夢ではありません。
<旧帝国大学で編入試験を実施している大学>
- 北海道大学
- 東北大学
- 名古屋大学
- 京都大学
- 大阪大学
- 九州大学
ちなみに、筆者は京都大学編入試験を受験した経験があります。
↓↓体験記はこちら↓↓
大学編入のデメリット
大学編入試験へのチャレンジにはデメリットもあります。
ここからは、編入試験にチャレンジするデメリットとして
・倍率が高い
・情報が少ない
・2年間で100単位以上の取得が必要な場合も
以上3点をご紹介します。
倍率が高い
一般試験で人気が高い大学は、編入試験でも高倍率になる傾向にあります。
具体例を挙げると、関東の編入志望者に人気な東京外語大学の倍率は8倍にも及びました。
編入試験の倍率8.2倍だったの!?そんなに志願者数いたんだ、、、、 pic.twitter.com/ozgnCFDLgy
— KoKo (@KoKo53193470) April 20, 2021
ツイートの画像を見てもらうとわかりますが、募集人数が少ないことが倍率が上がる原因の一つだと言われています。
つまり、人気大学ばかりを受験すると「全落ち」のリスクが付きまとうというわけです。
もちろん、一般試験と同様に狙い目の大学や学部もあるので、効果的な受験戦略を立てる必要があります。
情報が少ない
一般受験とは違い、編入試験には「河合塾」や「駿台」のような絶対的な予備校が存在しないため、情報量がかなり少ないと言われています。
また、「赤本」のような過去問集がないので、過去問を手に入れるために編入予備校にお世話になるか、志望大学に問い合わせる必要があります。
近年では情報発信者が増えて情報収集がしやすくなってきているほか、編入オンラインサロンが利用者を伸ばしていますね!
法学編入試験相談会を開催中。途中入室も受け付けます。お気軽にお立ち寄りください。 pic.twitter.com/urVQkXJQA5
— 法学編入試験オンラインサロン (@salon_transfer) June 12, 2021
2年間で100単位以上の取得が必要な場合も
編入後は、前に在籍していた大学や短大などの単位を編入先大学の単位に組み入れる「単位認定」が行われます。
前の大学の単位を編入後の大学でほとんど認定してもらえず、編入して3年生になったのに100以上単位が残っている…なんてことも。
128単位前後が卒業要件の大学が多いですね!
同学部受験(法学部→法学部など)は単位が多く認定されやすい傾向にあります。
単位認定についてはこちらの記事をご覧ください。
中退後に「専門学校」へ入学するのはアリ?
大学中退後、専門学校に入学して手に職をつけよう!と考える人は多いです。
「大学中退後の専門学校等への進路変更に関するアンケート」によれば、専門学校入学者のうち平均3.2%が大学中退者であるされています。
この数値を多いと捉えるか少ないと捉えるかは見解が分かれるところですが、それなりの人数が編入後に専門学校に入学するという選択をしていることがわかりますね。
ここからは、中退後に専門学校に入学してもOKな人・専門学校に行くべきではない人を解説します。
中退後に専門学校に入学してもOKな人
中退後に専門学校に入学してもOKなのは、次の3つに当てはまる人。
- 専門学校でしか学べないスキルを身に付けたい
- 「大卒資格」にこだわりがない
- 授業についていける自信がある
専門学校で身につけられるスキルは様々。
専門学校では、看護や歯科衛生といった看護分野、調理師や美容といった衛生分野、ファッションデザインやスタイリストといった服飾・家政分野、デザインやインテリアといった文化・教養分野の4分野を学ぶことができます。
専門卒と大卒では、先に述べたように生涯年収に大きな差が出る傾向にありますが、身につけたスキルによっては大卒に勝るとも劣らない収入を手にすることができると言われていますね。
また、専門学校は2年で卒業する必要があるので、大学に比べて短期間で単位を取りきる計画性が求められます。
中退後に専門学校に行くべきではない人
中退後に専門学校に行くべきではない人は、次の3つに当てはまる人。
- やりたいことが明確ではない
- 大学の授業についていけなくて中退した
- 経済面に余裕がない
専門卒だと、卒業後は基本的に専門学校で学んだ分野に就職することになります。
なので、自己分析が不十分であり、やりたいことが明確ではない状態で専門学校に入学するのは適切ではないと言えますね。
また、先述の通り専門学校は2年間という限られた期間で卒業までこぎつけなければならないので、大学の授業についていけず中退してしまった人は、しっかりついていけそうな分野の専門学校を選ぶ必要があります。
編入で「大学中退」する場合の注意点
努力の結果試験にすることができた場合、4年制大学に在籍している方は
現在の大学を「退学」しなければならないの?
「退学」の経歴で就活が不利になったりしたら嫌だな…
といった疑問や不安を感じるのではないでしょうか。
ここからは、編入による「大学中退」の就活への影響と編入時の注意点について解説します。
編入による「大学中退」の就活への影響は?
編入と学歴で感じた点
— 講師N(法学編入)🐕 (@hennyuugaku) December 24, 2019
・就活は基本編入後の学歴で算定される
・編入前の学歴を加味する会社もある(極めてレア)
・OBは編入差別せず同窓とみる
・就活で編入(学歴)の威力を体感する人は多い
・学歴フィルターは(おそらく存在する)
・マーチ・関関同立枠も旧帝枠もある
・学歴あって損はない
専門学校や短大から4年制大学に編入する場合は問題ありませんが、4年制大学→4年制大学の編入の場合は「退学」の経歴がついてしまいます。
しかし、「中退」の文字が履歴書にあるからといって就職活動で不利になることはほぼないと言われているので、そこまで気にする必要はないでしょう。
退学届などの手続きは早めに
編入が決まったら、退学届などの手続きは早めに行うようにしましょう。
大学によっては、退学日(3月31日)の1か月以上前に手続きを完了する必要があることもあります。
合格発表後、すぐに退学手続きの用意を始めるのがおすすめです。
まとめ
いかがだったでしょうか。
今回は、大学中退後に大学編入するという道をご紹介しました。
大学中退後に四年制大学に編入するには最低でも前の大学に1年以上在籍している必要がある点に注意しつつ、受験資格がある方はぜひチャレンジして大卒資格の取得を実現してください!
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